フィリピン賃料を日本へ送金する方法とコツ【実体験】

フィリピンに不動産を持ち、毎月の賃料を日本の口座で受け取りたい。しかし「どのルートで送金すればいいのか」「手数料や為替レートで損をしないか」と悩んでいるオーナーは多いです。私はマニラとセブに実物件を保有し、実際に賃料送金を繰り返してきました。この記事では、フィリピンの賃料を日本へ送金する具体的な方法と、損をしないコツをすべてお伝えします。

フィリピン賃料の日本送金は「Wise+現地ペソ口座」が最適解

一言で言うと:現地ペソ口座で賃料を受け取り、Wiseで日本へ送るのが最もコストが低い

フィリピンの賃料を日本へ送金する方法はいくつかありますが、結論から言えば「フィリピン現地のペソ建て銀行口座で賃料を受け取り、Wise(旧TransferWise)を使って日本の銀行口座へ送金する」のが2024年現在の最適解です。

銀行間の国際電信送金(T/T送金)も可能ですが、手数料とレートの両面で不利になるケースがほとんどです。私はAFP(日本FP協会認定)の資格を持ち、ファイナンシャルプランナーとしてコスト分析を行った結果、この結論に至りました。

なぜその結論になるのか(根拠3つ)

  • 送金手数料が圧倒的に安い:フィリピンの銀行からT/T送金すると1回あたり2,000〜3,500ペソ(約5,000〜9,000円)かかるが、Wiseなら同額の送金で1,000〜2,500円程度に収まる
  • 為替レートが透明:銀行の独自レートには1〜3%のスプレッド(隠れ手数料)が乗っている一方、Wiseはミッドマーケットレート(仲値)をそのまま適用するため、実質コストが低い
  • 着金スピードが速い:T/T送金は中継銀行を経由して3〜5営業日かかることがあるが、Wiseなら通常1〜2営業日で日本の口座に着金する

私がマニラ・セブの賃料を日本へ送金してきた実体験

私が実際にBDO銀行から日本へ送金した時の話

私はマニラのマカティ地区とセブのITパーク近くにそれぞれコンドミニアムを保有しています。最初に賃料送金を行ったのは2019年で、当時はフィリピン最大手のBDO Unibank(バンコ・デ・オロ)のT/T送金を利用しました。

マカティの物件の月額賃料は約25,000ペソ(当時のレートで約52,000円)。BDOの窓口で送金手続きをしたところ、送金手数料として2,500ペソ、さらに中継銀行手数料(コルレスチャージ)として日本側で2,500円を差し引かれました。合計で約8,000円近くが手数料として消えたのです。

月の賃料が52,000円しかないのに8,000円も抜かれる。利回り計算が完全に狂いました。正直「これでは何のために海外不動産を持っているのか」と頭を抱えました。

その後、海外金融機関で営業をしていた時代の元同僚から「Wiseを使っている」と聞き、2020年からWiseに切り替えました。同じ25,000ペソを送金したところ、手数料は約1,200円。差額は約6,800円。年間で81,600円もの節約になりました。

そこから学んだこと:数字で語る送金コストの差

私がBDOのT/T送金とWiseを半年間ずつ並行して使い、実際に記録したデータをお見せします。

項目 BDO T/T送金 Wise
送金額(月) 25,000ペソ 25,000ペソ
送金手数料 約2,500ペソ(約5,200円) 約600円〜1,200円
中継銀行手数料 2,500円(日本側で差引) なし
為替スプレッド 約1.5〜2.5% ほぼ0%(仲値適用)
合計コスト(月) 約8,000〜9,500円 約600〜1,200円
着金までの日数 3〜5営業日 1〜2営業日

宅地建物取引士として不動産投資の利回りを計算する際、送金コストは「見えにくい経費」です。しかし年間で10万円近い差が出ると、ネット利回りに1〜2ポイントの差が生まれます。フィリピン不動産の表面利回りが6〜8%程度であることを考えると、この差は無視できません。

フィリピン賃料を日本へ送金する具体的な手順と比較

主要な送金方法4つのステップと比較表

フィリピンの賃料を日本へ送金する方法は主に4つあります。それぞれの特徴を整理しました。

送金方法 手数料目安 着金日数 おすすめ度
Wise(オンライン送金) 600〜2,500円 1〜2営業日 ★★★★★
銀行T/T送金(BDO・BPIなど) 5,000〜9,500円 3〜5営業日 ★★☆☆☆
PayPal 3.9%+為替手数料 即時〜3営業日 ★★☆☆☆
管理会社経由の一括送金 管理会社による 月1回まとめ ★★★☆☆

Wiseを使う場合の基本ステップは以下の通りです。

  1. Wiseアカウントを開設する:日本の運転免許証またはパスポートで本人確認を完了させる
  2. フィリピンのペソ口座からWiseへ入金する:BDOやBPIのオンラインバンキングからWise指定のフィリピン口座へ振り込む
  3. Wise上で日本円への変換・送金を指示する:送金先の日本の銀行口座情報を登録し、金額を入力して確定
  4. 日本の銀行口座で着金を確認する:通常1〜2営業日で入金される。三菱UFJ銀行や楽天銀行などどの銀行でも受取可能

私の場合、BDOのオンラインバンキングアプリからWise指定口座への振込を月末に行い、翌月1〜2日には日本の口座に着金するサイクルが定着しています。

初心者が最初にやるべきこと

フィリピン不動産を購入したばかりで、まだ送金の仕組みを整えていない方は、まず以下の2つを最優先で進めてください。

第一に、フィリピン現地のペソ建て銀行口座を開設することです。テナントからの賃料は原則ペソで支払われます。管理会社が代行受領する場合でも、最終的にあなた名義のフィリピン口座に振り込まれるのが一般的です。BDO UnibankまたはBPI(Bank of the Philippine Islands)が支店数・ATM数ともに多く、使い勝手が良いです。

第二に、Wiseのアカウントを事前に開設し、本人確認を済ませておくことです。日本在住であれば日本のアカウントを作成し、マイナンバーの登録も完了させておきましょう。初回の本人確認には数日かかる場合があるため、賃料が入る前に準備しておくのが鉄則です。

フィリピン不動産の購入手続きや現地口座開設のポイントについては、こちらの記事も参考にしてください。[INTERNAL_LINK_1]

フィリピン賃料送金でよくある失敗と注意点

よくある失敗3つ

  1. 銀行のレートを確認せず送金して大損する:フィリピンの銀行が適用する為替レートには1〜3%のスプレッドが乗っています。100万円規模の送金なら1〜3万円が「見えない手数料」として消えます。必ずWiseのレートと比較してください
  2. フィリピン中央銀行(BSP)の外貨送金規制を知らない:フィリピンから海外へ送金する場合、1回あたり50,000米ドル相当を超えると中央銀行への届出が必要になります。大きな金額をまとめて送ろうとして手続きが止まるケースがあります
  3. 日本側の確定申告で海外所得を申告し忘れる:フィリピンの賃料収入は日本の所得税法上「不動産所得」として確定申告が必要です。送金の有無にかかわらず、収入が発生した時点で課税対象になります。「送金していないから申告しなくていい」は完全な誤りです

私や周囲で起きた実例

私自身が痛い目を見たのは、2019年にBDO銀行から初めてT/T送金をした時です。窓口の担当者に「今日のレートはいくらですか」と尋ねたところ、提示されたのはミッドマーケットレートより約2.3%も不利なレートでした。25,000ペソの送金で約1,200円の差。毎月だと年間14,400円です。当時は「銀行だから安心」と思い込んでいましたが、それが間違いだったと後から気づきました。

また、私の知人でセブに物件を持つ日本人投資家は、管理会社に賃料回収を任せきりにしていた結果、3か月分の賃料が管理会社の口座に滞留していたことがあります。管理会社が倒産寸前だったことが後から判明し、あわてて直接テナントとの契約に切り替えました。管理会社を通す場合でも、毎月の入金確認と送金指示は自分で行うべきです。

さらに注意したいのが税務面です。私はAFPの知識を活かして毎年きちんと海外所得を確定申告していますが、周囲のオーナーの中には「海外の家賃収入は日本に送金しなければ課税されない」と誤解している方がいました。日本の居住者は全世界所得に課税されます。フィリピンで源泉徴収された税金は外国税額控除の対象になるため、二重課税を避ける手続きも忘れないでください。

フィリピン不動産の税務処理や確定申告の具体的な方法についてはこちらで詳しく解説しています。[INTERNAL_LINK_2]

まとめ:フィリピン賃料を日本へ送金するなら今すぐ仕組みを整えよう

この記事の要点3行

  • フィリピンの賃料を日本へ送金するなら、Wise+現地ペソ口座の組み合わせが手数料・為替レート・着金速度のすべてで最も有利
  • 銀行T/T送金との差は年間8〜10万円以上になることがあり、ネット利回りに直接影響する
  • 送金方法だけでなく、BSPの外貨送金規制と日本での確定申告(全世界所得課税)も必ず押さえておくべき

次に取るべきアクション

この記事を読んで「送金コストを見直したい」「そもそもフィリピン不動産投資の全体像を知りたい」と感じた方は、まず情報収集から始めてください。

私自身、株式会社を設立して法人で海外不動産投資を行っていますが、最初の一歩はオンラインセミナーでの情報収集でした。フィリピンを含む海外不動産の最新事情、送金・税務・管理のリアルな話が聞けるセミナーは、物件を持っている方にも、これから検討する方にも価値があります。

特に賃料送金や税務処理は、法改正や為替環境の変化で最適解が変わります。定期的にプロの知見をアップデートすることが、海外不動産投資で失敗しない最大のコツです。

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筆者:Christopher/AFP・宅地建物取引士/株式会社代表。フィリピン(マニラ・セブ)およびハワイに実物件を保有。東京・浅草で民泊運営経験あり。海外金融機関での営業経験を活かし、海外不動産投資のリアルな情報を発信しています。

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