「取締役が自分1人でも株式会社を設立できるのか?」と不安に感じている方は多いはずです。結論から言えば、できます。私Christopherは2020年に都内で取締役1名の株式会社を自力で設立しました。この記事では、AFP・宅地建物取引士の資格と法人運営の実体験をもとに、2026年時点で有効な最短ルートを全手順で解説します。
取締役1人でも株式会社は設立できる——まず結論を押さえる
一言で言うと「2006年の会社法改正以降、1人でも株式会社を作れる」
2006年施行の会社法により、株式会社の設立に必要な取締役の最低人数は「1名」に引き下げられました。かつては取締役3名・監査役1名が必須でしたが、現在は代表取締役1人だけで会社を成立させることができます。
資本金も1円から理論上は可能です。ただし実務上は、設立諸費用(登録免許税15万円など)と当面の運転資金を考慮すると、最低でも100万円前後を用意しておくのが現実的です。
なぜ「1人設立が可能」と言い切れるのか——根拠3点
- 会社法第326条第1項:株式会社は取締役1名以上を置けば足りると明記されており、監査役・取締役会は非公開会社では任意設置。
- 電子定款の普及:公証役場でのオンライン認証が整備され、行政書士に依頼しなくても個人が電子定款を作成・認証を受けられる環境が整っている。
- 登記のデジタル化:法務局のオンライン申請(登記・供託オンライン申請システム)が活用できるため、平日に何度も窓口へ足を運ぶ必要がなくなった。
私が取締役1人で株式会社を設立した実体験
2020年、渋谷区で一人会社を立ち上げた時の話
私が法人を設立したのは2020年9月のことです。当時すでにフィリピン(マニラとセブ)とハワイに不動産を保有しており、海外送金や賃料収入を個人で管理することの税務上の非効率さを痛感していました。「法人格を持てばコントロールできる経費の幅が広がる」と確信し、自分一人で設立を決めました。
最初に公証役場へ定款認証に行った時のことは今でも覚えています。電子定款ではなく紙の定款を持ち込んだため、収入印紙4万円を貼る羽目になりました。「事前に電子化しておけば浮いたのに」と、帰り道に悔しい思いをしました。この失敗が、後述するツール活用を強く勧める理由のひとつです。
会社法の条文を読み込む作業も予想以上に時間がかかり、定款完成まで約2週間、登記申請から登記完了(登記簿謄本の取得)まで約10日かかりました。トータルのスケジュールは申請開始から法人口座開設完了まで約2ヶ月でした。
そこから学んだこと——数字で語る
紙定款で払った収入印紙代:4万円。電子定款なら0円。この差は、サービスを使えば初日に取り戻せます。
登録免許税は資本金の0.7%(最低15万円)で固定的にかかります。私は資本金を100万円に設定したので、登録免許税は15万円でした。公証役場の定款認証手数料は5万円(電子定款の場合3万円に引き下げ後、2024年以降は3万2,000円)。合計すると設立だけで約20万円前後のコストが現実的なラインです。
さらに法人口座の開設で3行に申し込み、2行に断られました。設立直後の法人は信用履歴がゼロなので審査が厳しいのです。AFPとして財務知識があっても、銀行の法人審査は別物だと痛感しました。最終的にネット銀行系で口座を開設し、事業を動かしながら後から地方銀行口座を追加する戦略に切り替えました。
取締役1人で株式会社を設立する全手順(2026年版)
ステップ別の完全ロードマップ
以下の7ステップが、2026年時点における最短かつ標準的な設立フローです。
- 【STEP 1】会社の基本事項を決める
商号・本店所在地・事業目的・資本金・決算月・発行可能株式総数を確定します。事業目的は将来の事業拡大を見越して複数列挙するのが鉄則です。私は設立時に「不動産の売買・賃貸・管理」「経営コンサルティング」など6項目を定款に入れました。
- 【STEP 2】印鑑を作成する
代表者印(会社実印)・銀行印・角印の3本セットが一般的です。法務局への登記申請に必要な代表者印は必須で、作成に3〜5日かかることがあるため早めに発注します。
- 【STEP 3】定款を作成・認証する
電子定款を選択することで収入印紙4万円を節約できます。マネーフォワード クラウド会社設立のようなサービスを使えば、質問に答えるだけで定款の雛形が自動生成されるため、法律知識がなくても対応できます。その後、管轄の公証役場でオンライン認証を受けます。
- 【STEP 4】資本金を払い込む
定款認証後、発起人(=あなた)の個人口座に資本金を振り込みます。通帳のコピーが登記書類として必要になるため、振込記録が残る口座を使います。
- 【STEP 5】登記申請書類を準備する
設立登記申請書・定款・資本金払込証明書・就任承諾書・印鑑届出書などを揃えます。書類の不備は補正指示となり、完了が10日以上遅れる原因になります。
- 【STEP 6】法務局へ登記申請する
本店所在地を管轄する法務局に申請します。オンライン申請も可能です。登記完了まで通常7〜10営業日かかります。申請日が会社の設立日になる点を覚えておいてください。
- 【STEP 7】各種届出を行う
登記完了後、税務署への法人設立届出書(設立日から2ヶ月以内)、都道府県税事務所・市区町村への届出、年金事務所への社会保険加入手続きを行います。届出の期限を見落とすと罰則対象になることもあるので注意が必要です。
初心者が最初にやるべきこと——ツール選びで時間を半分にする
私が最初に失敗した最大の原因は「定款を全部自力で作ろうとしたこと」です。会社法の専門用語と格闘しながら約2週間かかった定款作成が、今ならオンラインサービスを使えば数時間で完了します。[INTERNAL_LINK_1]
特に初めて設立する方には、マネーフォワード クラウド会社設立の利用を強く勧めます。定款の自動生成だけでなく、登記申請書類の作成補助、設立後の会計ソフトとのシームレスな連携まで一気通貫で対応しています。私が2020年に経験した「収入印紙4万円の損失」も、このようなサービスを使えば最初から防げた話です。
取締役1人設立でよくある失敗と注意点
絶対に避けたい失敗3つ
- 事業目的の記載が狭すぎる:定款の事業目的に書かれていない事業は、対外的に「会社の目的外行為」とみなされる場合があります。将来やりそうな事業はすべて列挙しておくのが基本です。変更するには株主総会の決議と登記変更費用(3万円〜)が発生します。
- 本店所在地を自宅にしてから後悔する:登記簿は公開情報です。自宅住所を本店にすると、謄本を取れば誰でも自宅を知ることができます。バーチャルオフィスを利用する選択肢も検討してください。私自身は浅草で民泊を運営していた物件を一時的に本店として使い、後から移転した経験があります。移転登記には3万円の費用がかかりました。
- 決算月を安易に3月に設定する:設立直後は税理士探しや会計整備でバタバタします。3月決算は確定申告シーズンと重なるため税理士への依頼が難しく、費用も高くなる傾向があります。設立月から11ヶ月後を決算月に設定することで、最初の事業年度を最大限確保できます。
私や周囲で起きた実際のトラブル事例
私が最も痛い目を見たのは、法人口座開設の難航です。設立直後の会社は信用スコアがゼロなので、メガバンクや地方銀行はほぼ審査に通りません。私は3行に申し込み、2行に「業歴が浅い」という理由で断られました。設立後6ヶ月は事業実績を積み、売上の入出金記録を作ることが、後の銀行審査を通過するうえで重要です。[INTERNAL_LINK_2]
また、知人の一人会社オーナーは役員報酬を設立初年度に高く設定しすぎ、売上が計画を下回った結果、社会保険料の支払いで資金繰りが悪化しました。役員報酬は「定時株主総会から1年間は変更できない」という税務上のルールがあります。AFP資格を持つ私の視点から言えば、初年度の役員報酬は保守的に設定し、キャッシュフローを優先するべきです。
まとめ——取締役1人の株式会社設立はシンプルに動いた者が勝つ
この記事の要点3行
- 2006年の会社法改正により、取締役1名・資本金1円から株式会社を設立できる。設立費用の現実的なラインは約20万円。
- 最大の時短ポイントは「電子定款の活用」と「書類作成ツールの利用」。私が2020年に4万円を無駄にした轍を踏まないでほしい。
- 設立後の届出・口座開設・役員報酬設定を計画的に進めることが、一人会社を安定稼働させる鍵になる。
次に取るべきアクション——今日中に書類を準備する
設立の意志が固まったなら、今日中に動き出すべきです。「考えてから」では、登記完了が1ヶ月遅れます。その間、法人として経費計上できたはずの支出が個人の課税所得になり続けます。私が法人化を遅らせた数ヶ月間に感じた「もっと早くやっておけばよかった」という後悔を、あなたにはしてほしくありません。
まずは定款の作成から始めてください。マネーフォワード クラウド会社設立なら、質問に答えるだけで定款・登記申請書類が無料で自動作成されます。私が2週間かけた作業が、最短で当日中に終わります。

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