株式会社設立の司法書士費用相場を知りたいなら、この記事が参考になります。2026年に東京都内で法人を設立した私・Christopherが、実際に5社から見積を取り、比較検討した実額と内訳を公開します。自分でやる場合との差額、依頼すべき判断軸まで、AFP・宅建士の実務視点で解説します。
株式会社設立の司法書士費用相場:まず全体感をつかむ
法定費用と司法書士報酬は別物として考える
株式会社の設立費用を調べ始めると、「20万円前後」という数字をよく目にします。ただ、この金額の中身をきちんと理解している人は意外と少ないです。費用は大きく「法定費用(国に納める固定コスト)」と「司法書士報酬(専門家への依頼料)」の2層構造になっています。
法定費用は電子定款を使うか紙定款を使うかで変わりますが、一般的な目安として以下の金額がかかります。公証役場への定款認証手数料が約3万〜5万円(資本金額により変動)、登録免許税が最低15万円、紙定款の場合は収入印紙代4万円が別途必要です。この合計だけで最低でも18〜24万円程度はかかる計算になります。
司法書士報酬はこれとは別枠です。つまり「司法書士に頼むといくらかかるか」を考えるとき、法定費用は自分でやっても必ず発生するコストであり、本当に比べるべきは「司法書士報酬の部分だけ」という視点が重要です。ここを混同すると、見積の比較が正確にできなくなります。
司法書士報酬の相場帯:3万〜15万円が現実のレンジ
私が2026年の法人設立にあたり情報収集した範囲では、司法書士報酬(定款作成・定款認証サポート・登記申請代行を含むフルパッケージ)の相場は、おおむね3万〜15万円の間に収まります。個人事務所は低め、都心の法人系事務所は高めの傾向があります。
ただし、この幅は「何が含まれているか」によって大きく変わります。定款作成のみで3万円という事務所もあれば、登記申請まで込みで8万円という事務所もある。見積の横比較をするには、サービスのスコープを統一して確認することが前提条件です。私はこの確認を怠って最初の2社の見積をそのまま比べようとして、内訳がまったく違うことに気づくのが遅れました。これは後述する失敗談で詳しく話します。
私が2026年に5社の見積を取って比較した実額と内訳
見積依頼の経緯と比較条件の統一方法
結論から言うと、私が実際に5社から取った司法書士報酬(法定費用を除くサービス報酬のみ)の金額は、以下の通りでした。A事務所:68,000円、B事務所:52,000円、C事務所(オンライン系):38,000円、D事務所:95,000円、E事務所:44,000円。この5社の中から、私は最終的にC事務所とB事務所を最後まで迷い、B事務所に依頼しました。
見積を依頼した際に統一した条件は「電子定款での定款認証サポート込み」「登記申請代行込み」「設立後の印鑑証明書取得代行は含まない」の3点です。この条件をそろえないと、定款認証だけの安い事務所と、登記まで全込みの事務所が並列になってしまい、比較が意味をなさなくなります。保険代理店で働いていた頃、経営者の方から「3社に見積を取ったけどどこが安いか分からない」という相談を複数受けてきました。その多くが、見積のスコープが統一されていないことが原因でした。
なお、私が依頼したB事務所の総支払額(法定費用込み)は約24万円でした。内訳は、電子定款認証手数料(公証役場)3万2,000円、登録免許税15万円、司法書士報酬52,000円、その他実費(謄本取得・郵送費等)約6,000円です。この金額感は、都内のマイクロ法人設立の一般的な目安として参考にしてください。個人の状況や資本金額によって変わりますので、詳細は専門家への確認を推奨します。
D事務所の見積が高かった理由と落とし穴
5社の中でD事務所の95,000円という報酬は飛び抜けて高額でした。なぜこの事務所に見積依頼したかというと、都内の老舗事務所でウェブの評判が良く、設立後のサポートが手厚いという口コミを見ていたからです。
実際に内訳を確認すると、登記申請代行(基本)に加えて「設立後の税務署・都税事務所・年金事務所への届出書作成補助」「会社謄本3通取得代行」「印鑑カード申請代行」が報酬に含まれていました。これらのオプションを外した場合の基本報酬は62,000円とのことで、追加サービス分が3万円超乗っかっていたわけです。高いように見えて、セット内容は充実していた、という事例です。
私が実際に痛い目を見たのは、最初にA事務所とD事務所の見積をそのまま「68,000円vs95,000円」で比べてしまったことです。A事務所は電子定款認証サポートが含まれておらず、後で別途費用が発生することが判明しました。見積を正確に比べるには、どの作業がどの費用に含まれているかを1行ずつ確認する必要があります。設立代行比較の現場では、この確認が抜けているケースが非常に多いです。
司法書士報酬の内訳5項目:何にお金がかかっているのか
定款認証から登記申請までの主要5項目
株式会社設立の司法書士費用は、主に以下の5つの作業に対する報酬で構成されます。①定款作成・チェック(会社の根本ルールの文書化)、②電子定款変換・公証役場への定款認証サポート、③法務局への登記申請書類作成、④登記申請代行(法務局への提出・補正対応)、⑤設立後の各種書類・謄本の取得代行、です。
このうち、②の定款認証サポートは見落としやすい項目です。公証役場に提出する定款を電子化する作業は専用ソフトが必要で、一般の方には対応が難しい。電子定款にすることで紙定款の収入印紙代4万円が節約できますが、その恩恵を受けるには電子化の手続きをクリアする必要があります。司法書士に依頼する場合はこのプロセスを丸ごと対応してもらえますが、オンライン設立代行サービスを使う場合は「対応している」「していない」がサービスによって異なります。
見えにくい追加費用に注意する3つのポイント
見積に含まれていないことが多い費用として、実費(交通費・郵送費・謄本取得費)、設立後の各種届出書類の作成補助料、複数の印鑑セット作成費用の3つが挙げられます。特に実費は事務所によって「実費別途」「実費込み」が分かれており、安い見積がかえって割高になるケースがあります。
私がB事務所を選んだ理由のひとつは、見積書に「実費は上限6,000円、超過分は請求しない」と明記されていたことです。この一文があったことで、予算の上限が明確になりました。法人設立の依頼において、見積の透明性は金額の安さと同じくらい重要な判断材料だと考えています。青色専従者 法人化 後 切替|失敗しない5ステップ2026最新
自分で設立する場合との費用差と時間コストの現実
自分でやると司法書士報酬分は節約できるが時間がかかる
自分で株式会社を設立する場合、法定費用(登録免許税15万円+電子定款認証約3万円)は避けられませんが、司法書士報酬3万〜15万円は節約できます。私が依頼したB事務所の報酬52,000円を基準にすると、自分でやれば約5万円の節約になる計算です。
ただし、自分でやった場合の時間コストは現実的に相当かかります。定款の書式確認から公証役場への事前確認、法務局への申請書類作成・補正対応まで、初めての方が対応するには10〜30時間程度かかることが多いです(個人差があります)。自分の時給換算で10万円を超えるなら、依頼した方が経済合理性が高いと言えます。
20万円弱の差が生じるケースとその判断軸
「自分でやる vs 司法書士依頼」の差額が最大で20万円弱になるケースは、紙定款を自分で作成した場合(収入印紙4万円)+司法書士報酬の高めの事務所(15万円)というケースです。ただし現実的には、電子定款を使いこなせれば法定費用は最低ラインに抑えられ、報酬も相見積を取れば5万円前後に収まることが多いです。
私がAFP資格を活かして経営者向けに資金相談をしていた総合保険代理店時代、「設立費用を節約したい」という相談を複数受けました。その都度、「費用の絶対額より、設立後の軌道に乗るまでのキャッシュフローを優先すべきだ」とお伝えしていました。設立作業に時間を取られて本業の準備が遅れる方が、長い目で見ると損失が大きいケースが多かったからです。設立費用の最適化と事業開始の速度は、トレードオフの関係にあります。マイクロ法人で資産管理会社の作り方|設立手順と節税効果を解説
依頼すべき判断軸5つ:どんな場合に司法書士へ頼むべきか
司法書士への依頼が向いている5つのケース
以下の5つのいずれかに当てはまる場合、司法書士への法人設立依頼を前向きに検討する価値があります。
- 本業・副業の準備に時間を使いたく、設立手続きに10時間以上かけたくない人
- 資本金が1,000万円以上など、登録免許税の計算が複雑になるケース
- 発起人が複数いる、または複数種類の株式を設定したいなど定款が複雑な場合
- 過去に登記経験がなく、法務局への補正対応に自信がない人
- 設立後の税務署・年金事務所への届出もまとめてサポートしてほしい場合
私自身は浅草エリアでのインバウンド民泊事業の物件準備と並行して法人設立を進めていたため、手続きに時間を割く余裕がありませんでした。宅建士の知識があっても、会社設立の登記申請書類は専門が違うので、司法書士に依頼する選択は合理的でした。「自分でできる」と「自分でやるべき」は別の話です。
自分で進めた方が良いケース:シンプルな設立ならオンライン代行も有力な選択肢
一方、以下のような場合は自力またはオンライン設立代行サービスでのチャレンジが現実的です。発起人が自分一人、資本金100万円以下のシンプルなマイクロ法人、事業目的が標準的な文言で対応できる業種、設立後の届出を自分で税理士に依頼できる環境がある場合です。
こういったケースでは、マネーフォワード クラウド会社設立のようなオンラインサービスを使うと、定款の書式や書類のひな型を自動で生成してくれるため、作業時間を大幅に短縮できます。私が浅草の民泊法人を設立する際も、書類作成の参考として活用しました。司法書士に依頼するか自分でやるかを判断する前に、まずどんな書類が必要なのかを把握するだけでも、無駄な費用と時間のロスを防ぐことができます。
まとめ:株式会社設立の司法書士費用相場と判断の整理
この記事で確認した数字と判断基準のまとめ
- 司法書士報酬の相場は3万〜15万円(フルパッケージの一般的な目安)
- 私が2026年に5社から取った見積の実額:38,000円〜95,000円(中央値は約52,000円)
- 法定費用(登録免許税+定款認証)は自分でやっても18〜24万円程度かかる(電子定款利用の場合)
- 見積比較の前提は「含まれるサービスのスコープを統一すること」
- 自分で設立する場合との差額は司法書士報酬分のみで、上手く相見積を取れば5万〜8万円の差に収まることが多い
- 時間コストと事業開始のタイミングを加味した上で、依頼か自力かを判断することが重要
- 設立代行比較の際は、実費の取り扱い(別途か込みか)を必ず確認する
まず書類の全体像を把握してから専門家へ相談を
株式会社設立の司法書士費用相場は、見積の取り方と比較条件の統一次第で判断が大きく変わります。私が5社を比較して気づいたのは、「安い見積」と「コスパが良い見積」は必ずしも一致しないということです。含まれるサービスと透明性を軸に判断することを強くお勧めします。
まず自分の設立ケースがどの書類・手続きを必要とするかを把握することが第一歩です。マネーフォワード クラウド会社設立を使えば、必要書類の全体像を無料で確認しながら定款の下書きも作れます。それをベースに司法書士への相談資料にすると、依頼時のコミュニケーションが格段にスムーズになります。なお、個別の税務・法務判断については必ず専門家への相談をお勧めします。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の投資・税務・法務行為を推奨するものではありません。記載内容は執筆時点の情報に基づきますが、最新情報や個別具体的な判断については、各分野の専門家(税理士・弁護士・宅建士・FP等)または公的機関にご相談ください。
【執筆・監修】
Christopher(AFP / 宅建士 / TLC)- 金融・不動産・法人実務の実体験ベースで執筆
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